御宿町在住の方へのインタビュー
※インタビュー当時の情報です
御宿に在住されている方々から、御宿の魅力についてお伺いしました!
本吉 孝充さん (理髪店 モトヨシ)
☆御宿の魅力・いいところ・自慢できるところ
定年退職後に移住して来た人の話ですが、町がコンパクトでいいというのと高低差が少ない、山が少ないということでしたね。他県の似たような地域を見てから来た人も、後に車を使わなくなった場合を想定して、最終的に町がコンパクトであるとか、そういう面で最後選んで御宿に住んでいるという人が比較的多いかな。東北の方から来た人も全然あったかい、雪もないし楽だしという意見で、あとは町が比較的静かだからのんびり過ごすにはいいかなという人が多いですね。
☆御宿への移住を考えている方におすすめの活動、場所など
自然学習が多いんですよ。磯観察では、磯に連れてって、実際に磯に居る生き物をとって、水族館系の人がどういう生き物なのか説明してくれたり、生の観察ができる、自然が見えるので、将来的に子どもを育てていく上では自然の中で育てたいという人にはお勧めの町かな。
☆御宿に住んでいて困るところなど
車がないと生活ができないところぐらいですね。 仕事が近場にないのでお父さんは結構遠くに働きに行く。仕事面の問題が解決すれば若い人もすんなり住みやすいの かなと思う。ただ仕事がないからみんな離れていっちゃう。
☆御宿へ移住を考えている方へのメッセージ
商工会青年部が親子の触れ合いみたいなイベントを比較的組んでいるのが多いので、そういうので親子の触れ合いをバックアップしていくような体制はあるといえばある。
藤井 あゆみさん(藤井荘)
☆御宿の魅力・いいところ・自慢できるところ
海ですね。あとやっぱり魚とかおいしいし、地元の野菜とかも手ごろに購入できるので、すごい魅力ですね。
☆御宿への移住を考えている方におすすめの活動、場所など
きれいな海岸を守るためのビーチクリーン活動とか、海でのイベント競技があるので、そういったイベントに参加するのも楽しいと思います。
☆御宿に住んでいて困るところなど
不便さもまたいい感じがあって、わたしは特に感じないです。しいて言うと、買い物ではショッピング的な感じに物足んなさはあるけど、今はネットショッピングがすごい充実しているので、あまり気になりません。
☆子育てについて、環境や支援など
実家は交通量が多かったり、人が多かったりしたんですけど、御宿は、のびのびと子供を育てることができて、とてもいいと思います。海もあるし、自然に触れられる場所が多いので、子育てにはすごくいいと思います。支援的な面では、土日でも保育をやっていたらいいなと思います。待機児童ゼロですぐ入れます。
☆御宿へ移住を考えている方へのメッセージ
御宿に来る人は、自然が好きな人だと思います。私が学生の頃行っていた地域は、漁村ぽかったり、ローカル的なところが多く、居づらいと感じていたけど、御宿は中間的で居やすい空間を感じます。御宿はちょうどよく、初めての人でもウェルカム的な感じです。
小山 知春さん(小山建築工務株式会社)
☆御宿の魅力・いいところ・自慢できるところ
「海」と答える方が多いと思いますが、内陸部には農場や牧場が広がっていて、牧場の牛たちが道路のすぐそばでのんびりと草を食べている、海とは全く違う雰囲気も好きです。御宿には海も山も豊かな自然があります。
☆御宿への移住を考えている方におすすめの活動、場所など
古くからある地元の美味しいお店もたくさんありますが、最近は町外から引っ越してきた方々が始められた飲食店やサーフショップ、雑貨店等も増えてきました。ミュージシャンを呼んでライブを開催したり、フラダンス教室やハワイアンキルト教室などが開催されたりと、町の雰囲気が明るくなり、活気が出てきているように感じます。サーファー達がサーフィンという共通の趣味で仲良くなるように、年齢や性別、ときには国籍も越えて色々な人たちとの交流ができる町だと思いますので、是非イベント等に参加してみてほしいと思います。
☆御宿に住んでいて困るところなど
始めは買い物するにもお店が限られてしまったり、移動するために車が無いと不便な所だと感じましたが、御宿に無いものはインターネットで購入することで解決できるので、最近はあまり不便さも感じなくなりました。スーパーには地元で採れた新鮮な野菜も売っていますし、定期的に開催されている「朝市」では、地元農家のお母さんたちとの会話を楽しみながら、ときにはおまけをもらったりして、採りたての野菜を買うこともできます。私は隣町で生まれ育ち、高校卒業まで田舎で暮らしていたこともあり、今の環境にすぐに順応できたと思います。それでも、長年東京を中心に生活してきたので不便さは感じました。田舎暮らしは自然を楽しむことと同時に、不便さを工夫して解決し、すべてを楽しめば良いのだと感じています。
☆御宿へ移住を考えている方へのメッセージ
御宿への移住を考えている方々は、きっと海が好きで、自然の中でのんびりとした暮らしを求めているのではないかと思います。御宿海岸の砂は白くて、水の透明度がより高く澄んできれいに見え、良い波を求めて年間を通して多くのサーファーが訪れます。海沿いの整備された歩道には、たくさんのベンチが設置されていて、お天気の良い日にはベンチに座って海を眺めたり、読書したり、水彩画を楽しんでいる方も見かけます。内陸部ではレンタル農園で野菜作りを楽しんだり、山道を散歩しながら木の蔓や木の実を拾ってリースを手作りして楽しんだりしている方もいます。秋には地元の神社のお祭りもあり、町外から引っ越してきた方もお揃いの半纏を着てお神輿を担いだり。夏の海水浴シーズンには観光客で賑わいますが、それはほんの数週間だけです。それも御宿の魅力のひとつではありますが、本当の御宿の良さはそれ以外の「自然の豊かさ」とそこで暮らす人の「心の豊かさ」ではないかと思います。都会の便利な生活では考えられないようなこともあるかもしれませんが、それが「田舎暮らし」であり楽しみのひとつだと笑いながら暮らしていただければと思います。
「子育てに必要な環境は?」「育児制度ってどうなってるの?」地元のお母さん達からの 御宿の育児環境について教えて頂きました!
産まれてから一カ月ごとに役場で乳児相談があるんですが、子どもの身長・体重測定や、栄養士さん・保健師さんの話があって、最初の子のときは心強かったです。その時に相談会でしか会わないお母さんでも後々、子供が小学校とかに上がる際に顔見知りになるのですごく良かったなと思っています。(40代女性)
海も山も近いので自然に恵まれててとてもいい環境。子供を遊ばせるところは少ないけど、車で行ける距離に大きな公園があるから車を持っていれば便利。(30代女性)
3人のお子さんがいらっしゃるお母さんは、「一番下の子が生まれた時に出産育児祝金がもらえて助かった」って話を聞きました。(30代女性)
児童館活動。児童館のすくすくとか、未満児対象に年間行事がやることがいっぱいある。例えば、4月に入ると自己紹介して、初めてのお友達とかかわったりとか、おもちゃを作ったり、ミニ運動会があったり、お弁当持って近くの公園に行ったり…遠足は保健師さんが一緒に来てくれていたので、すごく安心して楽しめました。(40代女性)
買い物やアクセスは不便だけど、その分生活にゆとりができて、海とかもあるし、人数も少ないので自分の子に目が行き届きやすくて、子育てする面ではありがたい。(30代女性)
御宿町でご活躍されている方々にお伺いしてみました!
「地元を“愉しむ”から“楽しむ”へ」 中村 和史さん
料理人になるため各地で修行した後、実家の家業を継ぎ腕を振るっている
☆「御宿」を楽しんでいます
国内各地を回り料理人の修業をしていましたが、先代である父の体調不良をきっかけに御宿に戻り、実家の家業を継ぎました。御宿は、海、里山、ひと、歴史、食材と、いろいろな魅力にあふれた町です。少し「魅せ方」を変えるだけで新たな一面を発見し、オンリーワンを打ち出せると思います。御宿の魅力を町外にアピールするために、まず地元を「愉しんで」います。楽しい、嬉しい、面白いという感情は人に伝わりやすいですよね。愉しむ中で想像力と行動力を育み、愉しむ(自分自身の気持ちや思いから生まれる感情)から、楽しむ(「ひと」との繋がりの中で目に見える形にして、一緒に楽しむ)へと具現化し、発信したいと思います。しばらく御宿町を離れた時期があったおかげで、生まれ育った町の景色をこれまで以上に美しく流れる豊かな時間を感じることができています。そんな感覚的なものも、多くの皆さんに伝えられたら良いですね。
「同じ志を持った人々の活動の中で御宿にビッグウェーブを起こしたい」 貝塚 優一さん
板前の修業を経て実家である「旅の宿 浜よし」の後を継ぎ、切り盛りされている
☆御宿の魅力の掘り起しが必要
学生時代を横須賀や南行徳で過ごし、その後千葉市で就職して板前の修業をしました。もともと御宿に帰るつもりでしたが、子供が生まれ御宿で子育てをしたいと思い戻ってきました。御宿には里山もありますが、やはり「御宿といえば海」というイメージを持っている人が多いと思います。御宿の海の美しさを町外にアピールして、もっと人を呼び込みたいと考えています。
☆もっと海を愛してほしい
御宿の海は、外国の有名なビーチにも負けていないと思います。ずっと地元に住んでいると、御宿の海の良さ・魅力が当たり前に感じてしまいます。私も、一度地元を離れて戻ってきてから、改めて御宿の良さに気付きました。住みやすい、魅力あるまちづくりを行うため、同じ志を持った方との活動の中で、まちづくり活動の小さな波から勢いをつけて、御宿にビッグウェーブを起こせたらいいですね。
「御宿のオンリーワンを育てる」 井上 晃一さん
会社員を経て新規就農という形で農作物の栽培・加工・販売を始めた。無農薬にこだわった季節の野菜・水稲、果樹、花等を少量多品目栽培している
私の実家は兼業農家で、小さい頃から農業を見て育ちました。安心・安全・新鮮をモットーに、消費者に農作物を届けたいと思い農業を始めました。年に100種類ほどの農作物を育てています。毎年新しい種類に挑戦し、珍しいものでは、紫野菜やジャンボカボチャ、ハラペーニョ(唐辛子)、セニョリータ(ピーマン)などを育てました。まだ知名度はありませんが、このまま栽培を続けるといつか御宿の名物になるかもしれない。他にはない御宿のオンリーワンを作りたいと思います。
「地元の資源にひと手間加えた御宿ブランドの創造」 村上 賢一さん
会社員期間を経て漁師になる。現在は「福市丸」で、カツオやキンメダイ、イカ、伊勢えび、アワビ、サザエ等を獲っている
☆より付加価値の高い地場産業の育成を
限られた資源の中で地場産業を発展させるためには、付加価値を生み出せるかどうかが重要になると思います。例えば御宿岩和田漁業協同組合では、安いイカの商品価値を高めて販売できないかと考え、イカの船上沖漬けと沖干しの商品開発に着手しました。船上沖漬けは、平成25年度の優良ふるさと食品中央コンクールにおいて、農林水産大臣賞を受賞しています。地元の資源にひと手間加えてブランド化を図る。これからの御宿には第6次産業の発展が必要です。漁業だけでなく、町全体が一丸となって取り組んでいければいいですね。
「農業という仕事は、今チャンスです」 畑 洋平さん
農業に憧れ東京から御宿へ移住。農業を一から勉強し、現在は畑を借りて様々な季節の野菜を育てている
☆「世話焼き」の多い町・御宿
もともと東京に住んでおり、いろいろな仕事を経験しましたが、農業がやりたくて御宿町に引っ越してきました。住み込みを経て今は独立し、畑借りて野菜を作り始めました。当初は、夷隅地域を中心に住込み可能なところを探しましたが、突然一人で来て農地を貸して欲しいと言っても、なかなか貸してもらえませんでした。そんな中、御宿町ではすんなりと受け入れてくれました。農業経験が全く無いところからのスタートでしたが、周りの方々が水や肥料のやり方、種まきの時期などを親身になって教えてくれました。本当に有り難く思います。御宿には、いい意味で「世話焼き」な人が多いと思いますね。
☆農業に興味を持つ若者が増えています
町の活性化のためには、元気な若者のパワーが必要です。やりがいのある仕事があれば人が集まるし、転出する人も少なくなりますよね。農業でいえば、高齢化や人手不足のため、耕作できない土地がたくさんあります。地主さんは、知らない人に貸すのは多少抵抗があるものの、土地を貸したいと考えています。一方で、農業に興味を持つ若者が増えており、土地を探すのが大変という声を聞きます。土地を貸したい人と借りたい人の橋渡しが上手くできれば、町の産業の発展と若者の雇用創出につながります。農業という仕事は、今チャンスだと思います。
「みんなが同じ目標に向かって町を盛り上げていきたい」 村上 裕行さん
父の後を継ぎ漁師になる。現在は「ひろゆき丸」でカツオやキンメダイ、イカ、また夏には海に潜りアワビやサザエを獲っている
☆御宿の魅力のすべてを知ることが町づくりの第一歩
私は漁師である父の後を継ぎ、これまで漁師一筋でやってきました。海は御宿の大切な資源です。私は一年中海を相手に仕事をしており、季節によって表情を変える御宿の海の魅力や厳しさを知っています。これからの町づくりは、海、山、観光、商工など、町の各分野に携わっている人々が一つになって、同じ目標に向かって町を盛り上げていけたらいいですね。御宿の魅力のすべてを知っている人は、実は少ないのではないかと思います。やはり地元の人が、お互いの立場を理解し、様々な視点から御宿の魅力を知ろうとすることが、町づくりの第一歩だと思います。
☆漁業希望者の受け入れ促進を
御宿では、高齢化と後継者不足により漁業従事者が減っています。自然相手の仕事なので、厳しい面も確かにあります。そんな中、「漁業をやってみたい」という人を体験のため受け入れる試みが始まっています。漁業に興味を持つ人の受け入れを促進し、そのまま御宿に定住して漁業を続けられる環境を整備していけば、活気にあふれた港になると思います。
担当課:企画財政課